2026年5月24日、東京・水天宮近くの会場にて、MBCC1Dayコーチング練習会を開催しました。
今回は参加者14名(うちファシリテーター3名)での実施となりました。
今回のテーマは「Back to Basic」。
共感コミュニケーション、コーチングプロセス、そしてマインドフルコーチングへと、段階を踏みながら基礎を丁寧に見直していく1日となりました。
共感コミュニケーションから始まった深い対話
午前中は「共感コミュニケーション」の実践からスタート。
まずは“確認のみ”の共感コミュニケーション、続いて“伝達”を加えた共感コミュニケーションと、段階的に練習を重ねました。
練習後には、参加者の皆さんから次のような声があがりました。
- 「共感コミュニケーションだけでクライアントの気づきがどんどん加速する」
- 「本当に集中して聴く必要があることを再確認した」
- 「本当の自分にリーチできる感覚になった」
- 「判断されない安心感があるからこそ、普段話せないことを話せる」
- 「言葉をそのまま返してもらうことで、自分の言葉に深く入れた」
- 「“何を言っているか”より、“どういう人なんだろう”に意識が変わっていった」
感想が共有されるたびに、会場では「たしかに…!」と深くうなずく姿が印象的でした。
改めて、コーチングにおける“聴く”という営みの奥深さと、安心安全な場が人に与える影響の大きさを感じる時間となりました。

あえて「型」を意識してみる
午後は、コーチングプロセスの再確認へ。
MBCCでは、普段から「型」を絶対視しているわけではありません。
なぜなら、型はあくまで、生身の人間同士の対話を支える“拠り所”のひとつだからです。
ただ今回は、“あえて型を意識してみる”ことに挑戦しました。
すると、コーチ側には一気に思考負荷がかかり、
- 「次はどのステップだろう」
- 「ここで何を確認するべきか」
- 「今、ズレていないだろうか」
と、頭の中に“気にすること”が増えていきます。
その結果、振り返りでも反省モードの発言が増え、「型を意識すると、こんなにも認知負荷が変わるんだ」という体感的な学びにつながっていました。
同時に、「だからこそ、土台としての共感コミュニケーションや自己管理が大事なのだ」ということも、よりリアルに感じられる時間となりました。
クライアントの“自己認識の構造”を踏まえたマインドフルコーチング
練習会の後半では、ヒロシさんによる「クライアントの自己認識の構造」の解説をもとに、マインドフルコーチングに挑戦しました。
私たちは普段、クライアントの言葉や、言葉にならない小さな反応に触れながら対話をしています。
その背景には、クライアント自身もまだ気づいていない、あるいは認められていない“守っているもの”や“手放せずにいるもの”が存在しているかもしれない。
そうした小さな兆しを、共感コミュニケーションを通じてマインドフルに受け取ることで、クライアントの本質的な学習と成長を支援していく——。
そんな学びを踏まえての実践でした。
しかし、実際にやってみると、
- そもそも兆しをキャッチすること自体が難しい
- コーチ自身がテーマに引っ張られてしまう
- 気づいても、それをどう扱えばよいか分からない
など、さまざまな難しさが浮かび上がってきます。
また、オブザーバーとして見ていると気づけることでも、実際に対話の中に入ると見えなくなる——そんな発見も共有されました。
だからこそ、
「マインドフルに自己管理をしていないと、言葉ばかりを追ってしまう」
「まず気づけること、そのためにオブザーブと練習を重ねることが大事」
というヒロシさんの言葉が、参加者の皆さんの中に深く残っていたように感じます。
休憩時間にも議論は尽きず、
「どういうこと?」
「それって、こういうこと?」
と参加者同士で語り合ったり、追加解説をお願いしたりと、会場全体が強い探究心に包まれていました。
最後の振り返り

最後の共有では、参加者の皆さんから多くの気づきが語られました。
- 「リアルとオンラインの違いをすごく感じた」
- 「クライアントの自己認識の構造にやられた!」
- 「マインドフルであることの大切さを再認識した」
- 「人のコーチングを見て、自分の課題にも気づけた」
- 「できないことで自信をなくすのではなく、“ここが今のチャレンジなんだ”と捉えられた」
- 「日常の中でも、“間”を持つことや立ち止まる勇気の大切さを感じた」
- 「ステップを気にしすぎずにコーチングできるようになってきた自分に気づけた」
- 「自然体で素直にいられるようになってきた」
- 「コーチ・クライアント・オブザーバーすべてを体験できてよかった」
- 「“わかる”と“できる”の差をすごく感じた」
基礎を見直す“Back to Basic”というテーマでしたが、単なる復習ではなく、「真にコーチとして在るとはどういうことか」を改めて深く問い直す1日になったように感じます。
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。

田中温子
MBCC®基礎コース(17期)、応用コース(9期)修了。外食企業で人材育成やマネジメントに携わった経験を経て、現在は研修、対人支援、マインドフルネスの領域で活動。対話を通じた自己理解と自己基盤の醸成を大切にしながら、一人ひとりの成長と変容を支援している。
