こちらの記事はMBCC通信バックナンバーVol3にて配信された記事です

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ブレーンストーミングよりQストーミング

「間違った問いにもとづいてどんなにブレーンストーミングをしても無駄」。MIT教授で同校スローン・リーダーシップセンター事務局長のハル・グレガーセン氏は、適切な問いを探る“Qストーミング”の手法を、ビジネスの世界で教えている第一人者です。

昨夏、同氏が国際コーチ連盟のグローバルカンファレンス(米国ワシントンD.C.)で行った基調講演は、コーチングをアップデートするためのヒントに満ち溢れていました。

コーチングのプログラムでは“質問のスキル”を学び、コーチング黎明期には『コーチは質問を通してクライアントの答えを引き出す・・・』といった、ステレオタイプな解説が流布していました。しかし質問をすることが自己目的化して、真に現れるべき問いから遠ざかってしまうことが往々にして起こります。  MBCCの基礎コースで、“たった一つの大切な問い”をクライアントとコーチが一緒に探し、何度も一つの問いを繰り返していく実践を行ったことを覚えているでしょうか。応用コースではそれをさらに深め、自然な対話のなかに組み込む生成的なコーチングに取り組んでいます。

最近、私はジャーナリングのワークショップでも、「今の自分にとって大切な問いとは・・・」というテーマで書き、手から現れてきた問いの数々をリフレクションして、たった一つの大切な問いを選び、その自分オリジナルの問いで次のジャーナリングを行う、というセッションをしています。

適切な問いに近づいていくには、“スムーズにコーチングしてクライアントにいいところを見せなければ”的なエゴ、沈黙や混沌の気持ち悪さを抜け出したい衝動に、コーチが注意深く気づき、それを制御する必要があります。

(吉田 典正)