今日はMBCCの誕生日。
10年前、2016年6月18日に、プログラムとしてのMBCC、基礎コース1期が始まりました。
つまり今日は、プログラムとしてのMBCC、そしてコミュニティとしてのMBCCの誕生日です。

これを書いている私、関口詩乃はMBCCの1期生です。まさに10年前の今日、MBCCの基礎コースに参加しました。
新宿の会場に着いて、誰一人知っている人がいないことを不安に思いつつも、逆にどこかほっとしながら開始までの落ち着かない時間を過ごしたことを思い出します。

あの頃のMBCCでは「コーチングをアップデートする」が合言葉のように言われていました。
当時は90年代に日本に入ってきたままアップデートされていないままの「日本のコーチング」に危機感を抱いていたのだと思います。
それが今や、コーチングがアップデートされるものであることは、当たり前のことになりました。
ICFコア・コンピテンシーも、2019年の全面改定以来、アップデートされ続けており、「そういうものだ」というコンセンサスが得られているように感じます。

その後、2020年4月の基礎コースからコロナの影響でオンライン化し、10月からは更に基礎・応用コースからSSU(入門)・基礎エッセンシャルズ・応用チェンジメーカーの3講座体制になり、現在の形に近づいていきます。


そして昨年、2025年11月、入門コースを全面改訂し、EMCC(ファウンデーション)準拠。
現在の入門コースは、「信頼関係構築と相手の話を聴くことは『気をつけさえすればできるのか問題』」へのアンサーであるように思います。

企業研修等でコーチングやコーチング手法を管理職に教えることは一般的になりました。
しかし、効果的な質問や承認、フィードバックの仕方などを習ったところで、それらを使う土台が作れない(あるいはできていると思い込んでいる)ため、せっかく習った「コーチングスキル」が機能しない、何ならそれらの「コーチングっぽい」質問や声掛けに部下が付き合う場面も散見されると言います。

それなら、相手の話をしっかり聴こう、まずは信頼関係を作ろう、ということになるのですが、この部分「大切な相手にしっかり向き合って話を聴きましょう」で終わりにしていませんか?「やればできる」って思っていませんか?

相手の話を聴くことも、聴いているということを相手と共有することも、会話をコントロールする技術をもってこそ行えることなのです。

MBCCの入門コースはこの「しっかり」を会話を管理(コントロール)する技術として学ぶ講座です。

「しっかり向き合う」で関係性が向上するなら、世の中、こんなに誤解は生じていないですし、人間関係で会社を辞める人もいないんじゃないですか?と私は思います。
「安心安全な会話」「心理的安全性」って、上司や教師のあなたが思っているだけじゃないですか?部下や生徒にとって、あなたとの会話は本当に安全ですか?と思います。

たいして教えなくても、たまたま最初からサッカーボールを蹴るのがうまい人はいます。管楽器に触った瞬間から音が出せる人もいます。
でも、そうじゃない人が大半なんです。
会話も同じです。関係性も同じです。

たまたま最初からうまく関係性を作れたり話を聴ける人を標準や前提にしたコミュニケーションの習得の仕方を、いい加減やめませんか?

MBCCの入門コースは、そんな問いかけをしているように感じます。


10年前に言っていた「コーチングをアップデートする」がわずか数年で当たり前のことになり、だれもそんなことを言わなくなりました。
それなら、「会話で関係性を築くには技術とそれによるコントロールが必要だ」ということも、10年後には当たり前のことになっていてほしい、10周年の今日、次の10年に向けてそう願います。

(MBCCコーチ・トレーナー:関口詩乃)