ビギナーズマインドの旅

vol.167(2026年4月24日配信)

昨年11月に始まった新しい入門コースが、2グループ終わりました。
1期は東京での会場開催。2期はオンライン。

どちらのグループにも共通していたのは、初めてMBCCの門をくぐってくださった方と馴染みのある再受講メンバーが混ざっていたことです。

私が2000年代初期に別の会社のコーチトレーニングを担当していた頃、よく「誰に目線を合わせるか」が議論になっていました。

当時は全員がコーチング初学者でしたが、私はビジネスコーチングなど組織に関係するクラスを担当していたので、マネジメントに携わっている人とビジネス経験の少ない人が混ざり合ったクラスを、どう運営するか。私自身も講座を受け持つのは初めての経験で、いつも頭を悩ませていました。

今のMBCCには、当時よりもさらに参加者の経験値にはギャップがあるはずです。
再受講メンバーの中には、日頃コーチとして活動している人もいるわけですから。
一方では、そもそもコーチングとは何だろうというところから始めている人も。

しかしふりかえってみると、「知っている人」と「知らない人」、「できる人」と「(まだ)できない人」のギャップは感じませんでした。

いや正確にいうと、知識量や技能レベルには違いはあります。
しかしそれよりも大きいのは、一人一人が今いる場所から何を目指していくかという自分自身のギャップに目を向けていたことです。

これはMBCCが掲げている“コーチングマインド、ビギナーズマインド”を、参加者がそれぞれ体現してくれていたことの証です。そしてビギナーズマインド=初心の眼の根幹は何かというと、コーチングが技法として機能するための技法以前の本質を忘れずにいる、ということです。

技法を使うことに慣れてくると、無意識のうちにそれが自然に出てきます。
これは学習理論が示す一つの成果ですが、簡単にできることを繰り返しているだけでは飽きますよね。
チクセントミハイのフロー理論でみれば、退屈ゾーンにいってしまいますから。

しかし技法以前の本質は、常に実践者に問いを投げかけてきます。
自分は今どんな状態か。
注意はどこに向いているか。
盲点に対する繊細さは維持できているか。
相手を知っているという自惚れの芽はどこに潜んでいるか。

このような問いをもって臨むと、誰もが初心者でいることができます。いやむしろ、経験者のほうが初心者でいられる。
そんな構えをもつ「知識のある人」、「技法の使える人」が一緒に学ぶ場にいることは、初学者の皆さんに向けて私がMBCCとして胸を張りたいところです。

「またもどってきます」

修了後のポストサーベイに、そんなメッセージを書いてくれた再受講メンバーがいました。
とても嬉しく有難いことに、MBCCのコミュニティでよく聞く言葉でもあります。

この言葉が聞こえなくなったときは、MBCCがMBCCでなくなってしまった時だと思います。
だから私にとってMBCCが生きているか否か、価値を提供できているか否かのメジャメントは、何よりもこの言葉です。

5月から、また新しいビギナーズマインドの旅が始まります。


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