コーチングを学んだらプロコーチになれますか?
この4か月間、MBCC以外の(そしてICF関連でもない)コーチングのクラスに触れる機会があり、コーチングやコーチングの教え方・伝え方について考えさせられることが多々ありました。
丁寧に相手の話を聴けばコーチング?
いい質問ができればコーチング?
コーチはあり方が大事?
等々、それってどうなんだろう?ということもありつついろいろな話を聞きながら、「コーチってどういう人なんだろう?」というのを改めて考える機会でもありました。
そして改めて思います。
「プロコーチは技術職です」と。
「ただし、プロにならなくてもコーチングスキルは人生で十分役立てることができます」と。
もちろんコーチングの技術(スキル)さえあればいい、という意味ではありません。
コーチでなくとも、技術職と呼ばれるもの全てが、技術さえあればいいということはありません。
高い技術を持てば持つほど、その技術に対する責任と倫理観が求められるのは、どんな技術職・専門職、それどころか職業人全てに共通することです。
ならなぜ敢えて「コーチは技術職」だと思うのか?
それは、楽器演奏者という職業と似ているな、と思ったことからでした。
3つのオーケストラについて考えてみてください。
ひとつ目は、演奏や楽曲への強い情熱があるけれど、演奏技術はあまり高くないアマチュア団体。
ふたつ目は、各演奏者が担当楽器についての超絶技巧を持ち合わせて発揮しているけれど、演奏や楽曲には何の熱意もない団体。
みっつ目は、高い演奏技術を持つ演奏者たちが、自分たちなりの解釈や熱意をもって演奏している団体。
私なら、
ひとつ目の団体は、友人や知人が演奏者だったら演奏会に行くかもしれません。それなりに楽しんで帰って来れそうです。
2つ目の団体は、録画やオンライン配信なら見るかもしれないけれど、演奏会にはいかないと思います。今の時代、正確な演奏だけなら、打ち込み(演奏データをデジタルで作成して楽器を自動で鳴らしたり音声を出力する)で十分だと思ってしまいそうです。
3つ目の団体だったら、高いチケット代や交通費を払っても万難を排して聴きたい!と思うかもしれません。
コーチングも同じだと思いませんか?
友人知人に「コーチング習ったんだけど受けてくれない?」と言ってみたら、無料か安価なら受けてくれる。しかもそこそこ満足してくれている様子。
でも今の時代、話した内容に対して質問したりフィードバックしたりするだけなら、AIが相手になってくれる。
一方、プロコーチとして知り合い以外のコーチをしようと思うと、3つ目の団体の演奏者と同じように、「コーチングスキルとマインドセット」が高いレベルで必要になる。
1つ目の団体が悪いとは思いません。
曲を最後まで演奏できるレベルの技術があり、演奏会ができる曲数は演奏できる、そのレベルは満たしていて、本人も周りの人も楽しめる。
コーチングでも、コーチングを学んだ人は全員プロを目指さなければいけないわけではありません。
好きな演奏をして身近な人を楽しませることができるように、コーチングや共感コミュニケーションを一定レベルで身に着けていれば身近な人とのコミュニケーションがよくなる、こんな素敵な人生はありません。
でもその先、プロを目指すのであれば、コーチングスキルとマインドセットを高いレベルで習得・維持できるか。
知り合い以外に求められ認められるコーチングを提供できるか。
アマチュア演奏家として一生、音楽と共に楽しく過ごす人生も楽しいです(私は楽器に関してはまさにこの道を選んでいます)。
同じように、コーチングを学んだからと必ずしもプロを目指す必要はなく、身近な関係性に一生役立てることも人生と関係性を豊かにすると思います。
一方で、本当にプロを目指すなら。
プロ演奏家が演奏スキルと感性を磨き続け、演奏で必要とされるように、プロコーチもスキルとマインドセットを磨き、コーチングで必要とされ続けたいものです。
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