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未来に向けてコーチングを再定義する
ゴールデンウイーク、いかがお過ごしでしたか。
MBCCは連休期間中、ウェブサイトのメジャーチェンジのためデータ移管作業を行いました。
新しいサイト、ぜひご覧ください。
これから情報はさらに追加、更新してまいりますが、お伝えしたいこと、届けたいことが分かりやすくなっていると思います。
ここでは新しいサイトのメッセージに込めた内容の行間を少しお伝えします。
コーチングを新たに定義しよう。
なぜ再定義なのか。
それはコーチングに求められる役割が個人の繁栄を超えて、社会を持続可能な方向に変えていくことへの貢献に広がりつつあるからです。
ICFは人間、テクノロジー、地球環境などを相互接続したコーチングの役割を、“ecosystem-centered coaching” として、 未来のコーチングの在るべき姿を提唱しています。
こうした動きの背景にあるのは、これまでの人間や人間の組織・集団が抱く欲望や価値観、成功の概念が、必ずしも生態系にとって望ましいものではないという批判的な観点です。
たとえば、エグゼクティブコーチングが何十億もの報酬を得るCEOに欠かせないもので、グローバル企業におけるROI(投資対効果)で多大な評価を得たとしても、実は裏で従業員の健康を犠牲にするようなリーダーシップ、マネジメントが続いていたらどうか。
また、その企業が収益と引き換えに巧みな政府へのロビー活動を行い、膨大な温室効果ガスを排出しつづけていたらどうか。
それはコーチングの価値観には逆行し、コーチの職業倫理から外れるというのがICFの見解だと私は理解しています。
このことは4月1日に発表された新しいcode(倫理綱領)で、DEIJとコーチングにおける倫理的実践の関係が、緻密かつ網羅的に書き込まれたことからも明らかです。
MBCCの新しいウェブサイトにおけるメッセージは、その意味において私たちからICFへの呼応、アンサーソングだと思っています。
世界各国の政治体制を多面的に調査するスウェーデンのV-Dem(Varieties of Democracy)Instituteは今年3月、アメリカが今後6か月以内に民主主義の分類から外れる可能性を示唆しました。
そのアメリカでは現在、司法、産業界、アカデミアへの国家権力による圧力が強まっています。
コーチとしてどう在るべきかが問われる今。
何が起きようとも、世界がどんな方向に進もうとも、コーチングを再定義するのに今ほど適した時はないと考えています。
(MBCCファウンダー 吉田典生)