学びの成果を左右する好奇心とは

Vol.163(2026年2月25日配信)

MBCC®入門コースでは、講座のなかで行なう“なんちゃってコーチング”のデモが、ちょっとした波紋を呼んでいます。
どういう波紋かというと、どこが“なんちゃって”なのか分からない???という波紋です。
だって、それを今までしてきたし、そのようなコーチングを受けてきたし、そもそもそれがコーチングだと学んできたし。

今まで私がしてきたコーチングは何だったのか(私は、なんちゃって修了認定を得ていたのか!?)、クライアントから受け取った満足もなんちゃって?

もちろん波紋のままで終わらせてはいません。

ここでは波紋のあとの大きな納得(さらに大きな波紋!?)についてではなく、学びへの向き合い方について書きます。
入門コース参加メンバーの姿勢が素晴らしいのと、波紋の受け取り方がMBCC®との相性診断にもなると思うからです。

コーチングに限らず何かを学んで知識が増えると、コーチング(他の〇〇〇)は価値がある、正しい、なぜならば〇〇〇だから・・・と説明できるようになりますね。その理解に反する行為や考えに直面すると、自分の知識をもって批判することもできるようになります。

その結果として、どんな世界でも流派、学派、派閥といったものが生まれてきます。
そして批判するだけの知識や経験を蓄えた人は、そのバブルの中に納まって他のバブルと分断された世界をリードします。

ここで自分の存在が問われるのは、「派」というものにどう向き合うかです。
政治的な見解や学術界では自己アイデンティティと「派」の結びつきが強いので、自分の理解や知識体系を揺るがすような異分子は受け入れない傾向があります。
コーチングという専門性も学習する人の価値観とつながっていると考えれば、同じようなことが起きるリスクがあるかもしれません。

私は入門コースの会場に現れた各人各様の!と?を、大きく開かれた好奇心が包みこみ、場をホールドしているように感じました。
この好奇心がunlearning(学習棄却、学びほぐし)のOSになるのではないかと思います。

最後に、クリエイティブディレクターの箭内道彦さんが著書『すぐに実行できるのに誰も教えてくれなかった考える力をつくるノート』(講談社)で紹介している、私の敬愛する永ちゃん(矢沢永吉さん)の逸話を。

箭内さんが初めて永ちゃんにPVやCDジャケットの企画を持っていき説明した際、「箭内さんすみません。この企画、矢沢まったく理解できません」と言われたそう。

もしあなたがビッグネームに何かを提案してこう言われたら、どう感じますか。
おそらく次の箭内さんの受け止めに近いのではないでしょうか。

「しまった、作り直してきます」・・・そう口から出そうになった矢先、永ちゃんは箭内さんにこう言ったそうです。

「これ、理解できないから矢沢にやらせてください」
「わかることはやりたくないんだ」

50年、競争の激しい世界でトップに立ち続けるってこういうことじゃないかなと、私は思います。
そして100年後の世界にコーチングを価値あるものとして遺すにも、圧倒的に開かれた好奇心が必要ではないかと。

(MBCCファウンダー 吉田典生)


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