マインドフルコーチング®のエッセンスを職場へ、社会へ
- コーチングに興味はあるがじっくり学ぶ時間がない。
- 誰もが手軽にコミュニケーションの本質を学ぶプログラムはないか。
- どんな場面でも役に立つスキルを身につけたい。
- コミュニケーションが苦手な人でも手軽に学べて実践できたらいいのに。
MBCC®の共感コミュニケーションは、そんな思いに応えます。
MBCCの共感コミュニケーションとは
目の前にいる相手に寄り添う気持ちで注意を向けながら、
自分に起きる反応や現れてくる思考にも気づき、
相手に対する理解と互いの共有領域を拡げていくコミュニケーション。
コーチングと共感コミュニケーションの違い
コーチングでは通常、クライアントの気づきや行動促進を支援する意図をコーチは持っています。
それに対して共感コミュニケーションでは、ひたすら相手が伝えようとしていることを理解して共通理解を持つこと、深めることに専念します。コーチングと同じようにクライアントが自己認識を更新して建設的な行動を発見するなど、同じような成果が出てくることもあります。
しかしそれは結果であり、共感コミュニケーションの目的ではありません。 クライアントに何か良い変化が起きること(起こすこと)を期待し、そのために何かをしようとする意図も手放します。
相手に敬意をもって虚心坦懐で完全に耳を傾け、今この瞬間を共に味わう。それが共感コミュニケーションです。
共感コミュニケーションでコーチングの陥りがちな罠に備える
コーチングの技法を身につけたコーチは、その技法を用いてクライアントに貢献します。それが価値提供の前提であることは疑う余地はないでしょう。
しかしあらゆる技法は万能ではなく、状況と目的によって選択されるべきものです。今ここで起きていることへの開かれた注意よりも技法を使うことに関心が偏ると、あらゆる技法がほんらいの機能を果たせなくなる恐れがあります。
マインドフルコーチが実践する共感コミュニケーションは、専門家であればこそ陥る可能性のある罠に対処して、状況と目的に応じてコーチングを最適化することを助けます。
つい本音を話したくなる共感コミュニケーションの力
クライアントを「なんとかしよう」とコーチがしない。その在り方を徹底した会話の手順がMBCCの共感コミュニケーションには備わっています。
コーチがオープンな姿勢で完全に聴くことで、クライアントが自由に探求するスペースが広がります。いつしか、つい本音で話したくなる、はじめに想定していたのとは違うテーマが浮かんでくる、そんなこともあります。
結果として共感コミュニケーションは、コーチングで実現したい「クライアントの公私にわたる可能性を最大化する関係性」の基盤になるのです。
企業研修のご担当者様へ
本当に機能する1on1を
お手伝いします。
共感コミュニケーションは、MBCC®のプロコース147時間のエッセンスを“職場での円滑なコミュニケーション”のために凝縮したものです。
特に、最近注目され導入が増えている上司と部下の「1on1」を、十分に機能させるための前提と、核となるスキル、高度なスキルトレーニングを経なくても実践できるプロトコル(手順)を提供します。
- 完全に聴く
- マインドフルコーチング®には“マインドフルリスニング”という根本スキルがあります。これはコーチが「コーチングをする」という行為への意識を保留し、ただ相手に寄り添って聴くことに徹するもの。
日常会話のなかにマインドフルリスニングを自然に組み込む手順を学ぶだけで、聴く力とコミュニケーションの質が向上します。
- 自分が理解できているかを確認する
- 私たちは相手の話を聴いて解釈したことと本当に理解したことを混同しがちです。自分自身が精通していると思っている分野での会話や、相手に求める事柄など思惑がある場合は、こういうことが頻繁に起きます。
脳の疲弊を防ぐため、認知機能を働かせることを省力化したいことが一因です。
共感コミュニケーションでは、このような科学的理解にもとづいて1on1の盲点が拡がることを防ぎます。完全に聴いたことを、必ず一つひとつ確認する手順をふんでいくのです。
- これら2つの要素を、日常の大切な会話や1on1ミーティングに流し込む
- 「完全に聴く」「一つひとつ確認する」をプロコーチがトレーニングします。そして自然なコミュニケーションに、この2つのスキルを統合していく練習を行います。
共感コミュニケーションの基本形
①まず「完全に聴く」ことから始め、自分の中に生じる反応や解釈をメタ認知する練習をしていきます。
そのうえで相手の伝えたいことを「確認する」シンプルな手順を演習を通して学びます。
②この前段に慣れてきたら、こちらから相手に意図を「伝える」(意見や助言、指示、提案等)プロセスを入れていきます。
③さらに実際の1on1のリアルなテーマや相手を想定した演習を行い、プロコーチからのフィードバックを得ながらブラッシュアップします。
導入コース、強化コース2つのプログラムに基づき、カスタマイズします。強化コースでは、こちらでご紹介した基本スキルとともに、MBCC®本コースや弊社のビジネスコーチングで使用するDiSCアセスメントを用い、マネジメント層の面談力強化を支援します。
よくある質問
- Q:共感があり過ぎると感情移入しすぎて危険という話も聞きますが?
- A:共感には相手と同じ感情を味わう情動的共感と、相手の感情を理解する認知的共感があります。過度な感情移入により相手の感情に飲み込まれてしまうのは、情動的共感に偏っている場合です。MBCC®では共感の心理学的な理解にもとづき、マインドフルネスの観点から健全な共感力の開発を促します。
- Q:共感力は個人の特性で鍛えることはできないのでは?
- A:認知神経科学の研究において、共感に関連する脳の場所や働きが次第に解明されつつあります。また神経可塑性(神経細胞は変化し使ったところが強化されていく)により、開発できることがわかっています。マインドフルネスやEQのトレーニングには、共感力を養うプログラムが組み込まれています。
- Q:共感とコンパッションはどのように違いますか?
- A:それぞれの定義が研究者によって異なるので一概に言えないのですが、通常コンパッションは相手に「~してあげたい」という意識や行為を含むものと理解されています。EQのプログラムでは共感を「共感力の活用」と位置づける考え方があります。この場合、かなり近い概念になるとMBCC®ではとらえています。